船橋、西船橋にある動物病院です   診療内容 犬、猫、フェレット、ウサギ、ハムスター。その他の動物についてはご相談ください

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わんわんパトロール

千葉県をはじめとする地方自治体レベルで行われている「わんわんパトロール」という運動を皆様はご存知でしょうか。

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もしかしたら、実際にボランティアさんたち直接お会いしたり、地域のコミュニティや地域に配られる情報誌などで目にされた方もいらっしゃるのではないかと思います。
私は自宅に配布される地域のコミュニティ媒体で初めて知りました。

>東京都目黒区の例

この「わんわんパトロール」は自治体単位で犬の飼育世帯から参加者を募り、たくさんのワンちゃんによる散歩の結果として生まれる、”地域の目”や”コミュニケーション”を犯罪抑止力として活用し、地域に貢献してもらおうというボランティア活動です。

こうしたボランティア活動の背景には”子供たちを犯罪から守る”という目的があります。つまり、頻発する子供の連れ去りや凶悪事件を地域ぐるみで未然に防ぐことができないか、ということを第一の目的としています。

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小中学校などが保護者向けに不審者情報を一斉送信するような時代でもありますから、子供を持つ親としては、身近にそういった脅威の影を感じるというのは、もはや日常のできごとになりつつあるのではないでしょうか。

多くのわんちゃんが散歩をしている時間帯というのは、実は地域の子供たちが不審者に遭遇しやすい下校時以降の午後3時から夕方にかけて重なっていることから、こうした運動が生まれました。

犬という存在は普段は声をかけにくい人と人との垣根を低くしてくれます。つまり、ワンコが近隣の人々のコミュニケーションの潤滑剤として、その担い手となることを期待されているわけです。
犬を連れている人が増えて、道すがらにたくさんの会話と注意が生まれることによって、地域の連携が保たれること、その結果として不審者が活動しにくい状況を作り出すこと、その波及効果を「わんわんパトロール」は狙っています。

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飼い主さんにとって、何となく習慣となっている犬の散歩が、”社会貢献”にもなるということですし、ほとんどのワンコにとっては飼い主さんとのお散歩はとにかく”楽しいこと”ですから、時間が許すのであればやらない理由は特に見当たりません。。。

また、同時に人間と犬の”つながり”をよりよいものへ、飼育世帯に留まらない、地域での飼育動物への理解や動物愛護の精神を育むことにもなります。地域での犯罪抑止だけでには留まらない動物福祉への貢献にもつながるという、広がりをもつ事業といえるでしょう。

飼い主さん、わんちゃん、コミュニティにとっての”三方一両損”ならぬ、”三方一両得”?といえるかもしれませんね。

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確かにこうしたことで世の中の何かが一朝一夕に変わるわけではありません。
ともかくも良好なコミュニティを形づくるために、住民にあまり負担感のない、このような地道な作業の積み重ねは大事なことでしょう。こうした試みが息の長い活動として根付くことを願って止みません。

県内ではこの「わんわんパトロール」は千葉県警察本部千葉県獣医師会とのコラボレーション事業として本年度(2018年)より始まりました。千葉県ではその特徴として他の自治体ではない試みとして、協力世帯に対していくつかの”特典”を用意したことが新聞などのメディアの関心を呼んだようです。

登録を終えた「協力隊員」の元には特典として「協力隊会員証」、「マイクロチップ装着助成券(※)」、「健康診断助成券(※)」が届くそうですが、これよって防犯への社会貢献への動機づけに留まらず、ワンちゃんの安全や健康管理の意識向上も目指しているとのことです。
※)千葉県獣医師会所属の動物病院での対応となります。

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最後になりますが、当院は千葉県獣医師会に所属しておりませんので、この事業には関与しておりません。このブログはこの事業に関わる獣医師としてではなく、一般の方が触れることができる「わんわんパトロール」に関するニュースソースを元にまとめたものです。

ご興味のある方は下記の外部リンクを参照して頂くか、お近くの千葉県獣医師会所属の動物病院へお尋ねください。

>千葉県獣医師会へ
>所属病院一覧へ

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文責:あいむ動物病院西船橋 病院長 井田 龍

待合室の水槽

7月から当院の待合室に新しい仲間を加えるべく、おおよそ1ヶ月間かけて水槽を立ち上げてみました。
アクアリウム愛好家の間では水槽を準備して飼育を開始することを”立ち上げる”、という表現をするらしいのですが、なにやらいい響きがしませんでしょうか。。。

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今回、トライしてみたのは下の写真のように水槽の中で生き物を飼育して同時に植物を育てるという、いかにも”ロハス”?な雰囲気のある水槽の設置です。
こうしたビオトープをかたちづくる水槽をハイドロポニックスもしくはアクアポニックス水槽などと呼ぶようです。

ところで、どんな仲間が加わったの?!、ということにご興味がある方はぜひ最後まで読み進んでみていただければと思います。。。

ビオトープ1.JPG
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さて、まずは水槽の上部の棚にある植物の育成についてです。。。

おそらく「ハイドロポニックス」という用語を聞いたことがあるという方はあまり多くはないのではないかと思います。
私もこのような水槽を設置をするまでは知りませんでしたが、つまりは植物を育てるために土壌を使わない栽培方法の「ハイドロカルチャー」とか「水耕栽培」のことを指すそうです。
最近では最新の植物工場などから出荷されたレタスなどをかなり見かけるようになり、水耕栽培された野菜が食卓に上がることも多くなりましたので、こうした植物の栽培方法は身近に感じられるのではと思います。

ハイドロポニックスでは植物を育てるために必須な”土壌”と”肥料”と”水”のうち、土壌の代わりに多孔質の特徴を持つゼオライト(沸石)や人工のセラミックを球状や礫状に加工したものなどが用いられます。
もちろん土壌のいらない水耕栽培とはいっても、水とそれに加える肥料を与え続ける必要があります。

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そこで、肥料をやる手間をなくせないか?ということで考案されたものが水耕栽培の発展系ともいえる「アクアポニックス」といわれるしくみです。

これは食用魚の養殖(アクアカルチャー)と野菜の水耕栽培(ハイドロポニックス)を無駄なく、つまり”魚×野菜”を効率よく同時に育てようという目的のために考案された方法で、アクアポニックスとはそれら2つを掛け合わせた造語です。

こうした仕組みを観賞魚用の家庭用水槽に応用したものが、いくつか市販されています。今回は寿工芸のレグラスという製品を使ってこうした環境を作ってみることにいたしました。
アクアポニックス水槽内の水の循環のイメージは下図の通りです。

アクアポニックス.png
図は寿工芸株式会社のHPより転載いたしました。
>詳しくはこちらまで

アクアポニックスで植物が育つための肥料の元になるのは、アンモニアやそれが水中に棲むバクテリアなどによって分解された硝酸塩などの窒素化合物です。
こうした物質は水槽内に同居する魚などの糞尿や食べ残した食餌の腐敗したゴミの中にたくさん含まれており、水替えをしないで過度に蓄積してしまうとあらゆる水棲生物は生きていくことができません。

アクアポニックスとは魚などの飼育に伴う排泄物やゴミから出来る有害物質を植物の肥料にしてしまおうという都合のいい仕組みです。つまり、自然界の動物と植物の間で微生物の仲立ちによって行われている”窒素循環”を小さな水槽内でやってしまおう、というエコシステムなのです。

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ところで、少々ご紹介が遅れました。。。
今回新しい水槽の中で当院の仲間となったのは生後4か月のアルビノウーパールーパーが3匹です。
ウーパールーパーは魚ではなく、カエルなどと同じ両生類サンショウウオの仲間です。正式にはメキシコサラマンダーという強面な名前を持つのですが、ペットとして流通させるための商品名としてウーパールーパーという愛らしい通称がつけられたそうです。

ビオトープ2.JPG

ウーパールーパーは大食漢で大量の糞をするために、とても水を汚しやすい生き物です。さらに、この3匹はアルビノで視力が弱く、食べこぼした食べ物を見つけられないので食べ残しのなんと多いこと。。。

このため、こんなウーパーが3匹もいるような過密飼育の60センチ、15cm程度の浅い水槽の場合には、水の交換を頻繁にやらなければウーパー達が生活できる状態を維持することはできないはずです。

ところが、驚いたことに普通の水槽では頻繁に必要な水替えの手間があまりかかりません。だいたい1ヶ月に1度くらい、少なく見積もって通常の4分の1以下の頻度ではないでしょうか。
どうやら、”植物の根っこの環境”が天然フィルターとなって水をきれいにしてくれているようです。ウーパーから栄養をもらう植物の成長も早く、お互い持ちつ持たれつでどちらも快適に生活できているように見えます。

下の写真は、あんまり見えないけれど”なんか食事が来そうだ!”というお得意のおねだりポーズです。(笑)

ビオトープ3.JPG

ご来院の際には、このキモカワな姿をぜひ見てあげてください。。。
ちなみに名前は大きい順に「ウーちゃん」、「パー」ちゃん、「ルー」ちゃんに決まりそうです。

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文責:あいむ動物病院西船橋 病院長 井田 龍

動物虐待を見つけたら

犬猫を代表とする飼育動物などの動物愛護を規定する法律は「動物の愛護及び管理に関する法律」です。この法律は「動物愛護管理法」や「動管法」とも呼ばれます。(以下動管法とします)」
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この法律の基本原則は、すべての人が「動物は命あるもの」であることを認識し、みだりに動物を虐待することのないようにするのみでなく、人間と動物が共に生きていける社会を目指し、動物の習性をよく知ったうえで適正に取り扱うことを謡っています。

また、飼い主の責任として、 飼い主は動物の種類や習性等に応じて、動物の健康と安全を確保するように努め、動物が人の生命等に害を加えたり、迷惑を及ぼさないこと。
みだりに繁殖することを防止するために不妊去勢手術等を行うこと、動物による感染症について正しい知識を持ち感染症の予防のために必要な注意を払うことなどを求めております。

>動物愛護管理法の概要について

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各地方自治体でも動管法に基づいて「動物の愛護及び管理に関する条例」が制定されているのはご存知でしょうか。
当院のある千葉県でも2016年に「千葉県動物の愛護及び管理に関する条例」が施行されており、各自治体レベルでの動物愛護に関する規定と罰則を設けています。

>千葉県動物の愛護及び管理に関する条例

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動管法では第44条に「動物の所有者」は適正飼育と保護など、動物の適正な取り扱いに努めなければならないと規定されています。
また、愛護動物をみだりに殺し、傷つけたものは、最高で2年以下の懲役、または200万円以下の罰金、様々なネグレクト等の愛護動物の保護、管理の放棄やその他虐待、遺棄に対しては100万円以下の罰金が科されることになっています。

さらに、2012年の動管法改正では警察との連携が盛り込まれました。
法律の執行に関しては警察庁から各道府県警察警視庁に通達が出されていたようですが、実際には現場では犯罪として扱われることもなく、文書にさえ残らないという問題が生じておりました。

そういった経緯からか、2016年に動物の殺傷、虐待、遺棄などが考えられる場合の 警察の対応を記した指針「愛護動物の対応要領」が警察庁から各都道府県警察宛てに出ています。

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愛護動物の対応要領」では、もし、下記に該当するような事例があった場合には、現場の警察官がどのように対応するべきかが分かりやすいチャート形式になっております。
警察に対応が周知されていない場合に警察官が執行すべき業務の基本事項として提示できるのではと思います。

愛護動物の対応要領.jpg
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文責:あいむ動物病院西船橋 病院長 井田 龍

新しい獣医師のご紹介

2018年4月より、勤務を開始いたしました新しい獣医師のご紹介です。
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〇黒岩 夏美(くろいわ なつみ)
2014年度 東京大学 獣医学科卒業

皆様はじめまして。卒業後4年間にわたり県内の動物病院に勤務をしておりました。
当院では夕方までの非常勤ですが、週4~5日出勤いたしますので、来院される動物達やご家族の皆様のお力になれるように頑張りたいと思っています。

プライベートでは夫と猫一匹と楽しく暮らしています。実家にはコーギーと猫がいます。
どうぞよろしくお願いいたします。

「建国記念の日」

まだまだ肌寒い日が続く本日2月11日、千葉県船橋市では晴れやかな天気に恵まれて心地よい「建国記念日」を迎えました。

当院は2008年2月11日、「建国記念日」にその歩みをスタートさせました。

毎年やってくるこの祝日が「あいむ動物病院 西船橋」の一年の始まりと終わりを告げてくれます。「建国記念日」は、私たちにとっての「開院記念日」でもある特別な祝日です。

特に今年はその10回目の節目を迎えた感慨深い年に当たります。

10years-1.JPG

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ここで、ちょっと話題が横道にそれますが、2月11日を「建国記念日」だというのは日常会話の表現上では間違っていないものの、この祝日の本来の意味からは誤りでもあります。
実はこの祝日の正式な呼び名は「建国記念の日」だそうですが、多くの方にとっては「建国記念日」じゃないの?という認識ではないでしょうか。

カレンダーには必ずそう書いてあるそうですので一度確認してみるといいかもしれません。

私自身、「建国記念日」が当院の「開院記念日」なんだよね、などという語呂合わせをしていたくらいですので知りませんでしたし、”の”がついているかどうかなんてまったく気づきもしませんでした。
日本人を40年以上やっているにもかかわらずです。。。(笑)

実はこの「建国記念の日」の、”の”が入ることよって、この祝日にまつわる”深い”意味が表現されているということらしいので「建国記念の日」について、ブログを書きついでにちょっと調べてみました。

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「建国記念の日」は「国民の祝日に関する法律(通称は祝日法)」という法律に基づいています。昭和41年(1966)の法改正によって”建国をしのび、国を愛する心を養う日”として定められました。
祝日に指定されている2月11日は日本の初代天皇とされている神武(じんむ)天皇の即位日、紀元前660年1月1日(旧暦)を新暦に換算した日付だそうです。

この法律の制定以前、明治時代にはわが国には既に「紀元節」と呼ばれる建国を祝う祝日がありました。ところが、この紀元節は第二次世界大戦の敗戦後のGHQ統治下において、天皇制への求心力を奪う一連の流れの中で廃止されることとなります。

終戦から昭和41年に「建国記念の日」が国民の祝日とされるまで、随分と長い期間を要したのは、我が国の戦後を形づくってきたイデオロギーや政治的対立による紆余曲折があったためです。
いわゆる右派の推進勢力に対して、「紀元節」の復活に異議を唱える左派勢力などの反発、神武天皇の存在の真偽性や日本国の起源が歴史的に証明されていないという学問的な問題などが原因のようです。

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結果的に、他国のように日付や由来の明確な「建国記念日」ではなく、いつどのように建国されたかどうかは不明だけれども、そこは曖昧なままにして”建国されたという事実を記念する日”という意味を込めて「建国記念の日」としたとのことですが。。。
おそらく、多くの方にはその意味合いの違いは???かもしれません。
不毛な論争を、結果的に”の”を付ける付けないという表現上の妥協により実質を変えずに解決したようにも見えるのですが、良くも悪くも我が国らしい既視感のある意思決定のプロセスの結果なのでしょう。
結局、”の”がついていることにそれほど深い意味はないんじゃないかと思うのですが。。。

まあ、こうした背景にはそもそも「日本」という国が太古の昔より根本から途絶えることがなかったために、国の成り立ちを明らかにするには神話のレベルにまで遡る必要があるということでもあるでしょう。
建国の過程や時期が確定できないほど長く続いている世界的に見ても稀な国ということですから、これはこれですごいことではあります。。。。
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このブログの趣旨はどこへやら、話があらぬ方向にそれてしまいました。

当院もまた、この国の建国を祝う日にスタートし、悠久の我が国の歩みには時間も、規模も遥かに及ばない塵以下分子レベルの存在ですが、それでも一年ずつその歴を重ねられることに感謝し、それを励みとしています。

現在に至るまでたくさんの飼い主様、地域の皆様、さまざまな関係者の方々に支えられてまいりました。今後も引き続き、多くの飼い主様やその家族の一員である動物達とのかかわりを持たせて頂くことができることと信じております。

スタッフも20名を超えるような動物病院としても大所帯になりましたが、常に初心を忘れずに今後も地域に必要とされる動物病院を目標にスタッフ一同、努力を重ねてまいりたいと考えております。

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写真の数々の美しいアレンジメントは当院の患者様より頂戴したものです。この場を借りて御礼申し上げます。

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あいむ動物病院 西船橋
病院長 井田 龍
スタッフ一同

皆既月食

2018年1月31日夜、「皆既月食」としてはおおよそ3年ぶり、近年に発生した月食の中でもかなりいい観測条件で日本全国で見られました。
ということで、またまた全く動物病院とは関係ない話題です(汗)。。。
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今回の皆既月食は翌日にはテレビのニュースなどでも頻繁に取り扱われておりましたのでご存知の方はかなり多いのではないかと思います。
実際、今回の皆既月食をご覧になった方は地味でマイナーな印象を免れない天体現象としてはもちろん、月食というなじみ深い現象に限ってもずいぶん多かったのではないでしょうか。
我が家の周りでは、人通りもなくいつもは静まりかえっている寒い夜のはずでしたが、その日だけはあちこちで月食を見ている家族の団欒の声が聞こえていました。
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ところで、今回の皆既月食の何がそんなにいい条件だったかというと。。。
まず、月食の初めから終わりまでがおおよそ21時から3時間、月が赤銅色に染まる「皆既食」がおおよそ22~23時の間と、まだ多くの方が”起きている時間帯”に起きたことです。
月食が深夜から明け方にかけて起こるような場合も多いのですが、確実に翌日に響きますので、かなり気合の入った人しか見ることはないでしょう。何時に始まり何時にに終わるかというのは実は大きな問題です。

また、今回の「皆既食」は1時間17分も続いたため、夕食後にのんびりとその時間帯に空を見上げれば見ることができるという、観察のための時間調整があまり苦にならない皆既月食だったということもあるでしょう。
ちなみに前回2015年の皆既食は今回よりかなり短い12分でした。千葉県船橋市では厚い雲に阻まれて見えませんでしたが、もし晴れていたとしても”ちょっとトイレに行っている間に終わっていた”、などという残念なシチュエーションも充分に考えられます。

さらに、今回の皆既食がちょうど空を見上げるような高さで起きたため、お月様を遮るような障害物に邪魔されずによく見えたことも幸いでした。
月食が低空で起きた場合には建物などが多い場所では観察しにくいものです。
特に月が欠けたまま地平線から出でてくる「月出帯食(げつしゅつたいしょく)」や、欠けたまま沈む「月入(げつにゅう)帯食」など、情景的にはなんとも美しいのですが、都市部で建物が少なく地平線がよく見える場所を探すのはなかなか。。。

つまり、今回の皆既月食はテレビ番組に例えれば”皆既月食”の視聴率が高くなるようなゴールデンタイムに起きたということと、その他にもお手軽に見やすい好都合な条件が整っていた月食だったというところでしょうか。

superblueblood.JPG

ところで最近、何かと満月に対して”〇〇〇ムーン”という何か特別感を醸し出すようなネーミングで伝えるということが、様々なメディアで流行っています。

それに倣えば今回の皆既月食はいつもより大きな満月、”スーパームーン”、かつ1月中の二度目の満月、”ブルームーン”、皆既食による赤い満月、”ブラッドムーン”が重なった35年ぶりのレアな満月という現象となるため、話題性にも事欠きませんでした。
皆既月食という特別な天体現象が時流に乗ってレアな”満月の一形態”に分類されてしまうとはなんとも複雑な気持ちですが。。。

まあ、「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」見たぜ!などとSNSで盛り上がって楽しむような、皆既月食という天体現象とはやや趣の異なる裾野の広がりも、またアリなのかもしれません。

本題に戻りますが、下の図が今回の皆既月食の月の位置とその移り変わりを示すものです。
(※)このブログに挿入している写真以外の図や動画は国立天文台、天文情報センターのサイトから転載させていただきました。

position-s.jpg
>1月31日皆既月食
国立天文台Youtube(動画)

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ところで、「月食」とは何でしょうか?

お月様はだいたい27日くらいで地球の周りを回っています。
この間に地球から見た太陽との位置関係で月の満ち欠けが起こるのですが、満月のとき、つまり「太陽→地球→月」の並びになった時、たまたま月が地球の陰に入ってしまうことがあります。
つまり満月なのですが、太陽の光が地球が作り出す影により月に当たらなくなってしまう限られた時間に起こる天文現象が「皆既月食」です。(下図)

lunar-eclipse-reason-m.jpg
>月食とは?(動画)

地球が作り出す影は太陽の反対側に長く伸びています。上図のように、この影は薄い半影と濃い本影からから成っていますが、月が本影に完全に入り込んで隠されてしまう現象が皆既月食と呼ばれる現象の正体です。

月食にはいろいろなタイプがあり、月が本影には入るものの完全に入り込まずに一部が欠けるだけの「部分食」、本影の外側にある淡い半影にしか入らないため、一見欠けていることすらほとんどわからない「半影食」なんていうマイナー現象もあります。

やはり世間やメディアが注目するには、”最低でも皆既月食”でしょうか。。。

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ところで、今回の皆既月食では月が下の図のように地球の本影に入りました。
皆既食の時間が長く観察しやすかったのは、お月様がこの本影の中心に近い部分までそれなりに入ったためで、陰の中心へ入り込む度合いが大きいことを食分が大きいといいます。逆に皆既食が短い場合には食分は小さくなります。

lunar-eclipse-move-s.jpg

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下の4枚の写真は1月31日、私が千葉県船橋市で撮影したものですが、2時間近く適当に200枚くらいとった中からピックアップした皆既食の最初から最後までの経過、ざっくり4枚です。

まず、左下から段々と欠けてきた部分食がもう間もなく月を隠そうとしている写真です。月の陰になっている部分が次第に赤っぽく見えるようになってきました。
1.JPG

月が完全に本影の中に入って皆既食が始まりました。まだ右上に月の明るい部分が残っています。
2.JPG

皆既食真っ最中、皆既食の最大からやや経過した時点の月で、赤銅色といわれる美しい月の色が何とも言えない変化を見せてくれています。この後、次第に下側が明るくなってきます。
3.JPG

皆既食が終わった直後、月の明るい部分が覗いてきました。この後、月は急速に満月の明るさを取り戻していきます。
4.JPG

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ところで今回、たくさん撮った写真を後で見てみると、そのうちの何枚かに何やら青色の帯のようなものが月の明るい面と赤い地球の陰の間に見えるじゃありませんか。ちょっとブレてしまいましたがおわかりでしょうか。。。下写真の黄色矢印の先)

この青いのは一体なんだろうかとネットで調べてみると、どうやらこれは近年ターコイズフリンジと呼ばれるようになった現象が映り込んだもののようです。

ターコイズフリンジ.jpg 

”ターコイズ”とはトルコ石の”鮮やかな青空色”を表す言葉で、フリンジとは”房飾り”が転じて?この場合には”周辺”とか”外縁”という意味合いでしょうか。

実は、近年のデジタルカメラの普及によって撮影されたデジタル画像においてこのターコイズ・フリンジが頻繁に観察されるようになり、その神秘性も相まって注目される現象になってきたということです。
当初はデジタル画像の処理に伴うものだとかフェイク画像だという指摘もあったようです。その後、2008年にNASAによってその現象が提唱され、ターコイズに例えられる光のスペクトル分析によって実際に起こっている現象であるということが検証されたということです。

ターコイズ・フリンジ現象の原因は地球大気の高層にあるオゾン層を太陽光が通り抜ける際に赤色が吸収された後の青い光が月面に達し、地球の陰を囲むように淡い帯状に見えると説明されています。

実際には地球の青空の色がそのまま投影されている訳ではありませんが、皆既食の一瞬に、”地球の青で月の大地が染まる”というのはとても美しい情景ではないでしょうか。
月面から見ると、地球によって太陽が完全に隠される直前に青から緑、次第に赤色で周囲が満たされていく美しい光景が広がるのではと想像します。。。

デスクの上に、たまたまですが随分前から飾ってあったトルコ石がありましたので撮影してみました。ターコイズブルーとは、このとてもキレイな青空色のことです。

ターコイズ.jpg

次回の皆既月食はなんと約半年後、今年の7月28日だそうで,、明け方の西の空で皆既食のまま月が沈んで日の出を迎える「月入帯食」になるようです。
今回と比べると観察難易度は寒さ対策以外には随分と高くなりそうですが、皆様いかがでしょうか。。。

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文責:あいむ動物病院西船橋 病院長 井田 龍

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