動物の病気

霰粒腫(さんりゅうしゅ)

>>>犬の霰粒腫(さんりゅうしゅ)とは?

(まぶた)の機能と霰粒腫(さんりゅうしゅ)ついて。。。
眼球を機能させるために内側を粘膜、外側を皮膚で覆われて睫毛(まつげ)と共に目を守る「盾」のような役目を担っています。また、内側の眼瞼結膜の粘膜は涙を眼の表面にいきわたらせて角膜に水分と栄養を与えつつゴミなどの異物を除去する「ワイパー」のような機能、さらに眼瞼それ自身も脂分を含む涙を分泌する涙腺としての機能も持っています。

には眼瞼の皮膚と粘膜の間の縁、眼瞼縁(がんけんえん)に沿ってたくさんの小さい穴が一列に開いています。この穴は目を機能させるための油性の涙成分を分泌するマイボーム腺という涙腺の出口になっています。この小さな穴が何らかの原因でつまってしまい、涙の油成分が滞って塊になり周囲に炎症を起こしたものを霰粒腫(さんりゅうしゅ)といいます。

霰粒腫麦粒腫の違いは?。。。
ご参考までに、「ものもらい」という目の病気はよく耳にすると思いますが、この「ものもらい」は麦粒腫(ばくりゅうしゅ)という呼び名が正式名称です。麦粒腫は油性の涙を分泌するマイボーム腺そのものの細菌感染よって引き起こされる炎症によって瞼が腫れたものです。
一方霰粒腫眼瞼内に分泌できない油成分が貯まることで、それが異物となって周囲の炎症と共に腫れたものです。同じような眼瞼炎症に見えますが、霰粒腫とはその成り立ちと対処方法が異なります。

犬種や体質により霰粒腫を起こしやすかったり、マイボーム腺腫などの眼瞼の小さな腫瘤による閉塞によって霰粒腫がみられることも多いため、麦粒腫との区別と併発する目の病気も含めて眼瞼を詳しく検査する必要があります。

 

>>>犬の霰粒腫の症状は?

霰粒腫をはじめとする眼瞼の異常は、角膜への刺激を生じやすく、その炎症などから生じる痛みや不快感は大きなものになりがちです。
痛みによって目を開けられなかったり羞明(まぶしがるようなしぐさ)が見られたり、痛みが非常に強い場合には眼瞼痙攣などが起こります。また、痛みを何とかしようと掻き毟ったり床にこすりつけたりすることで自己損傷を起こし、結膜炎角膜炎角膜潰瘍などを生じます。

下の写真は非常に多くの内容物がつまっていた霰粒腫がみられたワンちゃんです。「白い蝋様」の固形物が大量に眼瞼内に溜まってしまっています。ここまでのものはあまり経験しませんが霰粒腫の極端な例としてご覧ください。通常は耳かき一杯に満たないくらい少量のチーズ様の半固形物が溜まっていることがほとんどです。

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>>>犬の霰粒腫の治療と予防は?

麦粒腫の原因によって異なりますが、内容物が溜まって腫れている部位を小さく切開して内容物を押し出し、周囲の炎症に対しての対症療法を行います。
眼瞼に特に大きな異常や原因がみられないものは治癒しますが、再発を繰り返すことも多く、定期的に内容物を排泄させなければならないケースもあります。患部をこすりつけたりするような自己損傷に対してはエリザベスカラーなどを用いて管理します。

マイボーム腺腫をはじめとする眼瞼にできる小さい腫瘤が閉塞の原因になっているのであれば、腫瘤を摘出することで霰粒腫の治療となります。

同時に見られている眼瞼炎をはじめとして結膜炎角膜炎や、涙液量不足によるドライアイ乾性角結膜炎など併発症している眼疾患霰粒腫はお互いに悪化させる可能性がありますので眼病への治療も同時に行います。また、アレルギーなどの目の周囲の皮膚病による痒みや「逆さ睫毛」を起こすような異所性睫毛、被毛などの眼への刺激を可能な限り除去します。

確実な予防法はありませんが、併発しているドライアイをはじめとする眼病や目周囲の皮膚病のコントロールはとても重要です。マイボーム腺からの涙の排泄を促進させるために、可能であれば眼瞼のマッサージや眼瞼を温める温罨法が効果的なこともあります。

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文責:あいむ動物病院西船橋 病院長 井田 龍

2016.02.18

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