しっぽ

病院内空調の改善

空調設備の刷新の一環として、当院開設から暑い日も寒い日も、おおよそ12年以上にわたって稼働してくれた待合室、処置室の大型業務用エアコン2台の交換を行いました。

工事の日には作業関係者の方々が6人もいらして半日以上かけて突貫工事を行って頂いたのですが、狭い空間での配管作業が難航して設置工事はかなり大変だったようです。

普段まったく気にしないものですが、業務用エアコンというのは普段見えない部分、その奥行きとか室外機などの結構な大きさを横目に見て改めて気付かされました。。。

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動物病院での空調というのはどうなっているのか?
今回はそんなテーマで書いてみました。。。

動物病院には診察室を始めとして、たくさんの区画された空間が必要です。

その大きな理由はさまざまな患者さんやその状態に対応するために床面積に対してたくさんの部屋数が必要なことと、患者動物の逃走防止のためなのですが、このために各スペースの温度管理を独立して行う必要がでてきます。

さらに来院する動物たちの状態も個々に異なるため、必要な温度管理も常に一定ではありません。このため、一般の店舗や事務所のように大出力の業務用エアコンで広い空間を一箇所で空調するということができないのです。

つまり、待合室などのオープンなスペースや診察室では飼い主さんやスタッフなどの人々の快適性を維持しつつ、バックヤードの処置室や入院設備では治療のために暖房を強くしたり、また別の部屋では同時に冷房を全開にするという全く”季節感”のない使い方が時に要求されます。

動物病院をつくる時には、こうしたさまざまな状況を想定した上で適切な性能と数のエアコン(業務用or家庭用)を選び、それぞれの室外機との位置関係やそれらをどう配管するか、まるでパズルを解く様に問題を解決しなければなりません。

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当院には、患者さんがご利用になる待合室(大小二つ)、診察室が四つあります。
また、バックヤードには処置室(大小二つ)、検査室、手術室、入院室(犬猫二つ)ストックルーム、事務スペースの機能的に分けられたスペースがあり、これらが50坪に満たない空間に密接しています。

そして各部屋にはその広さや目的で様々な出力のエアコンが設置されています。その内訳は広範囲のエリアをカバーする業務用エアコン4台、加えて業務用エアコンを補助したり個室の温度管理を行う家庭用エアコン9台の計13台です。
合計出力で20キロワットを超えてしまいますので、だいたい一般家庭でルームエアコンを20台以上を使っている計算になります。

当院では例年、秋口に夏に酷使したエアコンの整備と清掃を冬に向けて外部に委託するのですが、その数の多さに毎年ため息がついつい出てしまいます。。。
まあ、そうは言っても治療を必要とする動物たちの安全や、滞在する方々の快適性を両立させるという目的にはかえられません。
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今回交換した空調設備は当院のメインの空調を担う2基の業務用エアコンです。

空調エリアの待合室からバックヤードの処置室に至る広い範囲をカバーして一定温度を保ち、主に待合室にに滞在される患者様やオープンスペースの処置室で働くスタッフの快適性を大幅に向上させました。

以前の業務用エアコンではもともとの出力不足と、さらに昨今の新型コロナウイルス感染対策としての窓を開放した状態での使用にはやや難がありました。

今回、新たに導入した業務用エアコンは当院での通常使用ではオーバースペックな8キロワットの大出力(小型家庭用エアコン8台分以上)のため、現在の感染防止策が継続されたとしても余裕のある温度管理が可能になります。

院内の快適化に加え、新型コロナウイルス対策への改善策のひとつとしても、当院へ来院される皆様のお役に立つものであると考えております。

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業務用エアコン.jpg

今回の工事は地域密着型、エアコンを得意とする地元の「梶原電化」さんにお願いしました。

梶原電化
千葉県鎌ヶ谷市東道野辺6-1-55
TEL 047-446-0217
HPはこちら
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文責:あいむ動物病院西船橋
   井田 龍

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