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Pet manners Blogしつけ・介護コラム

介護に必要な床材

いつもご覧になっていただいてありがとうございます。当コラム担当の小泉です。

前回は「介護のためのお部屋つくり」というテーマでお話をさせていただきました。今回のテーマは、床ずれを起こさせないために使用する床材の選び方を紹介したいと思います。

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高齢や病気などで寝たきりになってしまった場合、ワンちゃんにとっては床材の選択はとても大切です。それは、その後の生活の快適さはもちろんですが、最も大事なことは生活の質を大きく下げてしまう、「床ずれ」の心配が出てくるからです。

まずは、初めに「床ずれ」の仕組みについてざっくりと。。。

床ずれはいろいろな原因が絡まり合って起こります。

寝ている間に無意識に、人間も動物も寝返りをうちますよね。もしそれが出来なかったらどうでしょうか。。。
ずっと同じ姿勢で横たわっていると、体の体重を受ける皮膚と皮下組織、筋肉などが圧迫を受けつづけることになります。また、同時に血液を送っている血管も圧迫され、そのような組織の感覚や動きを調節している神経も同様にその働きを邪魔されてしまいます。

血液がうまくいきわたらなければ、血液の出入りがうまくいかずに、組織に溜まってしまいす。そうした状態では組織はうまく機能できないため、傷つきやすく回復しにくい状態となってしまいます。また、神経が機能しなければ痛みや不快感を認知できなくなくなるでしょう。

こういった様々なことがらが並行して床ずれが起こる下地がつくられ、何かのきっかけに突然発生します。(実際には突然に見えても、その兆候は何日も前からみられているのですが。。。)
pet_dog_sleep.png
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まずは結論から申し上げたいと思いますが

床ずれ予防に特化するならば、床材は「高反発マット」がベストです。

どのように介護を行うか?ということで異なることかもしれませんが、私が「高反発マット」をおすすめするのは携わってきた現場の経験からのものです。介護のスタイルによって異なることもあるかもしれませんのでこの点はご了承いただければ幸いです。

人間の介護の世界でも、今、「高反発が良い!」、「無圧が良い!」、いやいや本当はこれが。。。などと、いろんな情報が溢れています。
実は、結構な割合で低反発マットの方が良いのではないか?というお声を頂いたり、そういったブログやコマーシャルなども見かけたりしますので、あくまで私の意見として述べさせていただきます。。。

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まず、「低反発」or 「高反発」の特徴と製品の違いをご説明させてください。

〇低反発マットの特徴とメリットとデメリット。。。

素材はスポンジの一種で、ウレタン発泡のものからNASAが開発したという高価な「テンピュール素材」のものまで様々ですが、いずれも反発力が低く、圧力がかかるとゆっくりと沈み、圧力がかからなくなるとゆっくりと戻ります。

身体の圧力に応じてゆっくりとマットの形が変わり、それが保持されるので包まれているような感覚があり、特に寝具の選択においては需要が高いようです。動物介護ではウレタンスポンジの低反発マットレスが一般的です。

低反発マットは、寝具としての高評価な面から、確かに一見して寝心地は良さそうです。
フワフワした感触に包まれる感覚があります。 ただ、柔らかいため必要以上に身体が沈み込んでしまうという欠点があります。 体重が重ければより深く沈み込み、身体の姿勢がロックされやすくなってしまいます。

低反発マットを人に使用する場合に「翌朝疲れがある」という意見があるのは、就寝時の姿勢の変化に無意識により動作が必要とされ、寝返りをうつのに余計なエネルギーと時間が必要なためです。

寝たきりのワンちゃんは自分で身体を動かすことができないか、もしくは非常に制限されて困難な場合がほとんどですから、 低反発マットで寝ると、身体の位置を変えることができずに何時間も同じ体勢になる傾向があります。
そうなると、肩関節や、骨盤の出っ張っている部分に圧力がかかり続ける上に、 骨盤の部分などは尿もれなどで湿る可能性が高いですから、蒸れも促進されてしまいます。 その状態が続くと、簡単に床ずれができてしまいます。

つまり、低反発マットは短時間でこまめに管理ができるような環境でそのメリットを発揮できる製品と考えます。長期間の使用や体重が大きな動物には特に管理面での工夫が必要です。

メンテナンスの上ではスポンジ製の低反発マットレスは尿などがスポンジに浸透してしまい、非常に困ることがあります。
製品によってはスポンジが洗浄不可となっているものもあり、そういった製品ではスポンジを天日干しするしか手だてがない場合があります。人間の高齢者介護用のものが種類が豊富で入手しやすいのですが、動物で想定される尿などによる問題や耐久性とコスト面で満足感がある製品が少ないのが現状です。

動物用の製品には噛む、引っ掻くなど動物特有のものに対するj耐久性と排尿に対する防水性に優れた製品が求められられます。下の写真のグリーンのマットは動物病院で多く使われている製品です。耐久性、防水性を高めるために外側に丈夫なカバーを付けることができます。

【写真は低反発マットの例】
kaigomat1.jpg

〇高反発マットの特徴とメリットとデメリット。。。。

最近、よくみられるようになってきた右下写真のような製品は低反発に比べ通気性が格段に高く、液体などで蒸れることがほとんどありません。反発力がありますが圧がかかれば 同じように沈み込みますが、復元力が強くて一定のところでストップし、すぐ元に戻ります。
写真のマットレスは強い素材でランダムな格子状に編み込んであり、耐久性も高く、メンテナンスも非常に楽な製品です。

【写真は高反発マットレスの例】
kaigomat2.jpg kaigomat2.5.JPG

高反発マットであれば絶対できないと断言はできませんが、 今現在、18歳の寝たきりのラブラドールの子は一回もできていません。 寝返りも一日3〜4回くらいしか打たせていません。

小型犬であれば、ある程度の厚みと柔らかさがある寝床なら毛布だけでも床ずれの心配なく、生活できると思います。 それでも出来てしまう場合は、寝床の柔らかさが足りなかったり、床ずれができやすい患部が、湿っている状態が長かったり、擦れている場合が考えられます。

ただ、高反発にもデメリットはありまして、寝心地は劣る場合があるようです。 寝転がったときにカサカサ音がするものもありますし、マットのコイル素材の感触が分かるものもあります。 厚い布で覆うとせっかくの通気性が損なわれますし、排泄物が中に染み込んでしまうと、従来型のものでは掃除もなかなか大変です。

そうならないよう工夫は必要ですので、下にいくつかの例をご覧いただき、高齢の大型犬の寝床の見本としていただけたらと思います。

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①高反発マットは二段
②汚れやすいところのみペットシーツを敷く
kaigomat3.jpg

③薄手のシーツを敷く
④春夏ver.:やや厚手で肌触りの良いものを敷く
    秋冬ver.:ヒトの赤ちゃん用のおねしょシーツを使っています。
⑤排泄で汚れそうなところのみピンポイントでペットシーツを敷く。
(くしゃくしゃにしてしまうのでカバーに入れています。)
kaigomat4.jpg
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寝たきりのワンちゃんの場合、一晩程度の長い時間が経過してしまうと、180度向きが変わったり、大きくずれて位置が変わっていることもあります。 その時に肘などの関節の動く部位が擦れてしまうこともありますが、できそうになった時点でパットで保護したりして、悪化を防いでいます。

高反発マットはただ使っていれば良いというものではなく、厚さも重要です。 沈んだ時に床の感触を感じてしまうのであれば、何の意味もありませんので、ある程度体重のある子は、二枚敷いた方がよい場合が多いです。

寝具ではなく、介護用、とくに動物用のマットは低反発も高反発もどちらも少しお値段が高いので、そう簡単に贅沢にふんだんに用意はできないかもしれません。 しかし、どういったマットにも言えることですが、あまりにも安いものだと、長く持たず、結局は大きな出費となることもあります。

可能であればどのような素材でも「動物に使用することが想定されている製品」をお選びください。

高反発は保存の仕方を気をつけないと、弾力をが緩んで、弾力が落ちてきたりします日ごろからのメンテナンスは大事ですから 購入する際に、洗い方や保管の仕方など仕入先の業者さんに聞いておくとよいでしょう。

長くなりましたが、床材の話題はまだまだ続きます。次回は、歩行は可能でも足腰が弱くなってきた場合に適する床材についてお話ししたいと思います。

それではまた、よろしくお願いいたします。

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小泉ひさの 
トリマー、動物看護師

2017.02.26

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