本日令和2年、10月1日は「中秋の名月」でした。
千葉県船橋市では、雲ひとつない夜空に明るい満月(右上)と左側の赤く光る火星をお伴に、素晴らしい中秋の名月を迎えました。
下の写真は松の木をアクセントに月と火星がキレイに見えるよう試行錯誤しましたが、写真にするとなかなか伝わらないのは毎度のことです。実際、なんとも言えない美しい光景でした。
ご覧になった方も多かったのではないでしょうか?
ところで、「中秋の名月」とは昔からよく聞くけれど、なぜこの時期にあらためて月を見たりするのでしょうか。
多くの日本人にとっては人生に刷り込まれているほどのイベントなので、当たり前すぎてそれ以上詮索することをやめてしまっているのかもしれません。
実は我が国での中秋の名月を愛でるという習慣の起源は古代の中国であり、彼の国ではこの日を月を祀る日として満月を鑑賞する風習があったそうです。
この習慣は現在の中国にも残っていて「中秋節」と呼ばれており、祝日にもなっています。秋(旧暦7~9月)の真ん中なので「中秋」の意味で、これが中秋の名月の由来となっています。
この風習が平安時代に日本にも伝わり、当時の貴族が月見の宴を催すようになったのが我が国での中秋の名月の起源とされています。
もともと日本でもこの日の月を「芋名月」という里芋をお供えする収穫祭があり、そうした在来の文化と融合して日本化しつつ、江戸時代以降に庶民の間に広まったそうです。
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そもそも「中秋の名月」とは、太陰太陽暦(旧暦)の8月15日の夜に見える月のことを指します。
太陰太陽暦は、明治5年まで日本で使われていた古い暦のことで、月の満ち欠けをもとに1カ月の日付が決められていました。
本年度2020年は、旧暦での8月15日が10月1日に当たります。
ところが、この旧暦8月15日という日が今の暦に置き換えるといつなのか、一体いつお月見をいつしたらいいのか?月の運行とは関係のない太陽暦(グレゴリオ暦)にどっぷり浸かっている我々にはなかなか難しいのではないでしょうか。
まあそんな理由で、今日は中秋の名月だと突然聞いて都合がつかないとか、昨晩は綺麗な満月でした、とか過去形としてニュースで知らされるという残念なできごとに多くの方がもやもやしているはずです。
現在の暦に換算すると「中秋の名月」の日付はかなりばらつきがあり、下表のように2001〜2030年の間で9月8日〜10月6日の間を行ったり来たり、おおよそ一ヶ月の範囲でズレてしまっています。
「中秋の名月」が”いつだかわからない問題”の原因はまさにコレではないしょうか。
来年の中秋の名月がいつなのか?しっかり備えるために是非ご覧になっておいてください。(笑)
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中秋の名月に関して、実は今の暦と旧暦、月齢とのズレの関係で必ずしも「中秋の名月」=「満月」ではないとか。半数くらいは微妙に満月未満のこともあるようです。
実は今回の一見して丸いお月様もよく見ると満月ではなく、一歩手前の月齢14.0でした。
本物の満月は1日遅れの翌日10月2日で月齢は15.0となります。
なんだかモヤモヤしますよね。
その理由は?。暦と月齢の問題だそうですが。。。
詳しく深層をお知りになりたい方は下記の国立天文台のサイトをご覧ください。
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最後にちょっと脱線ですが。。。
今月は10月に満月が通常1回のところ、2日と31日の二回もあるという、いつもとちょっと違う10月だそうです。
この二回目の満月に特別感を醸し出すためでしょうか、最近ではブルームーン(Blue Moon)などという小洒落た名前で呼ばれます。以前は満月に1回目だとか2回目だとか誰も気にしていませんでしたが、SNSの影響か?最近ではよく耳にいたします。
もちろん”ブルー”とはいっても実際に月が青くなったりするわけではありません。。。
そしてさらに、10月31日の満月はこの「ブルームーン」に加えて「マイクロムーン」という現象が重なるという特別感がある満月になるようです。
マイクロムーンとは?
マイクロムーンとは最も小さい満月のことです。最近、よく話題になる大きく明るい満月「スーパームーン」の対極にある現象です。
2020年はそれがなんと10月31日の10月の二回目の満月で起こります。今年で一番小さく暗い満月ということですのであまり盛り上がるイベントでは無いのですが、今回は月内の2回目の満月、ブルームーンとの合わせ技でレア感がアップしているようです。
下の写真は左のスーパームーンと右の最小の満月、マイクロムーンのざっくり大きさ比較です。左右に並べると意外に差があるように見えますが、実際に満月を見てその差が分かるかどうか試しても面白いかもしれません。
ご興味のある方は是非ご覧になってみてはいかがでしょうか?
スーパームーンについて過去ブログに書いておりますので、お暇な方は下記まで是非どうぞ。。。
>スーパームーン2018
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文責:あいむ動物病院西船橋
井田 龍