船橋、西船橋にある動物病院です   診療内容 犬、猫、フェレット、ウサギ、ハムスター。その他の動物についてはご相談ください

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動物愛護管理法とは

犬猫を代表とする飼育動物の動物愛護を規定する法律は「動物の愛護及び管理に関する法律」です。この法律は「動物愛護管理法」や「動管法」とも呼ばれます。(以下動管法とします)」
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この法律は基本原則として、すべての人が「動物は命あるもの」であることを認識し、みだりに動物を虐待することのないようにするのみでなく、人間と動物が共に生きていける社会を目指し、動物の習性をよく知ったうえで適正に取り扱うことを求めています。

また、飼い主はその責任として、動物の種類や習性等に応じて、動物の健康と安全を確保するように努め、動物が人の生命等に害を加えたり、迷惑を及ぼさないこと。
みだりに繁殖することを防止するために不妊去勢手術等を行うこと。
動物による感染症について正しい知識を持ち感染症予防のために必要な注意を払うことなどを定めています。

さらに、動物が自分の所有であることを明らかにするための措置を講ずること、動物の所有情報を明らかにするためにマイクロチップなどの装着を推進しています。
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>動物愛護管理法の概要について

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動管法は1973年に成立した「動物の保護及び管理に関する法律」を元にしていますが、当時はまだ現在のような動物愛護への意識の高まりや議論が成熟していない時代でもあったのでしょう。
法律の趣旨は動物愛護に重きをおいた国民意識の向上というよりも、むしろ、行政などが動物をどう管理し、扱うかという実務面に主眼が置かれていたようです。

昭和のバブル景気の第一次ペットブームを経て、時代の変化とともに飼育動物は愛玩動物(ペット)から伴侶動物コンパニオンアニマルと呼ばれるようになってきました。
これは飼育動物への向き合い方がより深く多様化して、人生における伴侶や家族、かけがえのない友人という位置づけで、人と共生する飼育動物のあり方が定着してきたという変化の表れといえるでしょう。

動物愛護の概念の変化による時代の要請を受け、さらに”国際的にも通用する法律”を目指して1999年に改正された法律が現在の「動物の愛護及び管理に関する法律」なのです。

また、各地方自治体でもこの動管法の成立を受けて「動物の愛護及び管理に関する条例」が制定されているのはご存知でしたでしょうか。
当院のある千葉県でも2016年に「千葉県動物の愛護及び管理に関する条例」が施行されており、各自治体レベルでの動物愛護に関する規定と罰則を設けています。

>千葉県動物の愛護及び管理に関する条例

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動管法では第44条に「動物の所有者」は適正飼育と保護など、動物の適正な取り扱いに努めなければならないと規定されています。
また、愛護動物をみだりに殺し、傷つけたものは最高で2年以下の懲役、または200万円以下の罰金、様々なネグレクト等の愛護動物の保護、管理の放棄やその他虐待、遺棄に対しては100万円以下の罰金が科されることになっています。

また、我々獣医師に対しては第41条では、業務上、みだりに殺されたり傷つけられた、もしくは虐待を受けたと思われる動物を発見した時には都道府県知事やその他関係機関への通報を促しています。

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動物愛護を前面に謡う法律は施行されました。法律を実効性のあるものとするためには、しかるべき「行政機関」に執行を委ねなければ十分な効力を持たせることはできませんが、ところがこれが問題なのです。

つまり、条文に記載のある通報すべき「その他関係機関」とはいったい”どこ”で、通報者が”どのように”手続きを踏めばよいのかということを明らかになっていなければなりません。

当然、専業の「動物保護監督署」なんてものはありませんから、こうした法律違反を懲罰権や逮捕権を持って取り締まるのは警察署だろうと容易に想像できるのですが、実際はどうなのか?
また、警察以外の国、地方自治体に関わらず「〇〇所」という組織では法律の執行力はあまり期待できないでしょう。

こうした点があいまいなままだといわゆる”ザル法”になってしまいますが、広い意味でも狭い意味でもわが国にはそのような法律があらゆる分野に見られます。
よく例に出される政治資金規正法売春防止法、パチンコなど賭博関係の無法状態など挙げればきりがありませんし、動物関係であれば狂犬病予防法がそうした法令に該当するかもしれません。

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2012年の動管法改正では、こうした点も考慮してか、警察との連携がようやく盛り込まれました。
これに伴って法律の執行に関して警察庁から各道府県警察警視庁に通達が出されているようですが、それでも残念ながら実際には現場では犯罪として扱われることもなく、文書にさえ残らないという問題が生じていました。

その後、再び2016年に動物の殺傷、虐待、遺棄などが考えられる場合の 警察の対応を求めるための指針「愛護動物の対応要領」が警察庁から各都道府県警察宛てに出ています。
警察の現場レベルでは動管法違反は犯罪であるという認識がまだ薄いというのが現実ではあるのですが、警察の統計資料では動物虐待事犯の「検挙事件数」に関しては統計がある平成22年以降、確実に増え続けているようです。
平成29年(2017年)に68件という数字はまだまだ不十分なものかもしれませんが、今後のより適正な法の執行を期待できるデータであろうと思います。下記に「警察庁生活安全局」の統計資料を示します。動物虐待事犯.JPG----------------------------------------------
愛護動物の対応要領」では、もし、下記に該当するような事例があった場合には、警察がどのように対応するべきかが分かりやすいチャート形式になっており、その対応が警察官に周知されていない場合に警察が執行すべき業務の基本事項として提示できるのではと思います。
警察庁から各都道府県宛てのお達しですから警察官に職権を行使していただく上で、ある程度の効力を期待できるのではないでしょうか。

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我が国はいわゆる「法治国家」です。
しかしながら、行政が直面するさまざまな問題や利害関係などへの”忖度”による不作為、ないし作為による法律の不適切な運用が残念ながら様々な分野でまかり通ってしまっているのが公然の事実ではないでしょうか。

こうした行政のヤル気、状況次第による法律の運用はその在り方として望ましいとは到底言えませんが、こうした状況の改善を当事者の行政任せにしても何の解決にもなりません。
一般市民の方々はもちろん、動管法に通報の努力が明記されている我々獣医師などの関係者は特に無関心であってはならないと思います。それが直ちに物事に変化を与えるものではないにしても、こうした問題に対して関心を持って見守っていく、という姿勢を常に忘れてはならないと思った次第です。

動管法で謡われている理念や決まり事、罰則が十分機能せず、ただ条文に書いてあるだけの「放置国家」ではあってはならないと思うのですが、皆様いかがお考えになるでしょうか?

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文責:あいむ動物病院西船橋 病院長 井田 龍

”狂犬病予防”とは何か?

はじめに。。。

ワンちゃんと生活している方にとっては、春先のこの時期にお住いの自治体から郵送されてくる、毎年同じ「狂犬病予防接種のおしらせ」を手に取ることが一年の節目?のようになっている方は案外多くいらっしゃるのではないでしょうか。。。

今回はあまりにありふれていて、飼い主さんも時として獣医でさえ、それぞれの立場でなんとなく分かっているつもりでいる狂犬病とその予防について、余談も含めていろいろと書いてみました。

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皆さまは、「狂犬病予防」と聞いて何を思い浮かべますか?

もしかすると、世間一般的には、”公園に飼い主さんと犬がワイワイと集まって、獣医さんが次々と打つアレでしょ?”などという、狂犬病予防の集団接種の会場の風景が頭に浮かぶというものかもしれません。実際に、狂犬病がいったい何なのか、何で問題になるのかがよく分からないという方が多いのではと想像します。
ワンコとの生活が長い方でも、狂犬病はとても怖い病気らしいということは分かるけれども、もう日本にはないはずなのに、”なぜ?”予防接種をしなきゃいけないのだろうと毎年、なんとなく続けていらっしゃる方が多いかもしれません。

狂犬病は50年以上も昔に国内から撲滅された感染症です。もはやその病気を実体験として知る方は非常に少なくなり、戦後の出来事と同様に人々の記憶からは消え去ろうとしています。日ごろから予防行政に関わっている私たち獣医師にとっても、狂犬病は既に”教科書の中の伝染病”となって久しく、この病気への関心は高いとはお世辞にも言えません。

ちなみに私は40代後半なので、この病気の実体験は当然ありません。小さい頃に祖母から狂犬病についての逸話や生家の周りで以前あったという「野犬狩り」の話を聞かされたことがある程度です。地元は横浜のはずれでしたが、まだ野犬が出るから危ないと伝えられている場所があったと子供心に記憶しています。

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ところで上記の、なぜ狂犬病予防?”、というくだりの答えは「狂犬病予防接種」とそれに伴う自治体への「畜犬登録」、「鑑札を着けること」は犬を飼育するに上で飼い主の義務となっているからです。(答えになっていないかもしれませんが敢えてこう書きました。)
この義務というのはやった方がよいという努力目標などではありません。それは我が国で犬を飼育する上で狂犬病予防法による法律的な義務を誰であろうと負わなければならないからです。

では、同じように生活している猫は?ウサギやハムスターは?。。。
もちろん、犬以外の動物を飼う上での法律上の義務はありません。

では、なぜ犬だけなのでしょうか?

それは、人間の生活圏で起こる都市型狂犬病は犬をはじめとする人との関係の深い動物がもたらす伝染病であるためです。かつて日本国内で流行した狂犬病は犬が人にもたらす病気としての特徴を強くもっていました。
戦後に流行した狂犬病は、犬の登録義務や予防の実施のみならず、病気を発症した疑いがある犬はもちろん、野犬など感染の可能性のあるのものを排除することで撲滅に成功しました。我が国の法令義務的予防接種のしくみはこうした歴史の延長線上にあるものです。

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ところで、この狂犬病予防法に違反した場合には罰金、さらに起訴や拘留に至るまでの重い処罰の対象となる可能性があります。ご参考までに、法律に定められた飼い主の義務に違反した場合には「20万円の科料」となっており、これは「予防接種をしなかった」だけではなく、単に「鑑札を着けていなかった」ことにも及びます。

いかがでしょうか?随分と重いと感じられたはずです。

実際にはかなりの方が法律違反を犯しているのではと推測できますが、その実態は「あまり取り締まられない交通違反」のようなものです。”ノルマを課してまで”熱心に違反を取り締まる警察に比べると、狂犬病予防法を管轄する行政の姿勢が各自治体ごとにバラバラで総じて鈍いためです。

狂犬病予防法の義務や罰則がやや重く感じるのは、狂犬病の制圧を求められていたという法律の制定時の時代背景もありますが、この法律がいつか起こるかもしれない狂犬病の発生という”緊急事態”を想定したものであることもその理由のひとつでしょう。狂犬病が発生していない”平時”の行政の取り締まり姿勢が”意図的に緩い”のもそういう理由かもしれません。

ちなみに当院は千葉県船橋市市川市からの患者さんが大部分を占めますが、市境にお住いの患者さんの話よると未接種世帯への督促は、市川市>>船橋市のようで、”お隣なのに船橋は緩くて、市川は厳しい”という意見がよく聞こえてきます。
市境を家一軒分跨ぐだけで自治体の対応が違うというのはどうなのかと正直思いますが、こうした行政側の都合が法律の順守を曖昧なものにしている点は否定できません。

罰則を伴う法律の運用が自治体によりまちまちで「行政の一部門のヤル気に依存する」というのはどうも困ったものです。。。

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ちょっとここで一旦、法律的な問題は横に置いておくことにしましょう。

日本国内での犬の咬傷事故は届け出だけで年間6000件はくだらないだそうです。この数字をぱっと見ると何やら少ないような気もしてきますが、実際のところはよく分かりません。
ところで、こうした事故の際に、予防をしていない犬がもし他人を噛んだりケガをさせた場合、またはその疑いをかけられた場合、狂犬病未接種だった場合には意外なリスクが潜んでいることをご存知でしょうか?

以前、通りすがりに足首に歯が当たったということからトラブルに巻き込まれた、おとなしい小型犬の例を経験したことがあります。そうしたまさに貰い事故みたいなものであって、仮に加害者に非がない場合でも狂犬病予防を怠っていた場合には、それはもう法律違反ですから、その一点で加害者の立場はより悪くなるわけです。

咬傷事故を起こしたと申し立てられた加害者の飼い主さんは、噛んだ犬が予防をしていない場合には狂犬病に罹っていないことを獣医師診断を何度も受け、費用、労力、時間をかけて証明してもらわなければなりません。
この作業を狂犬病鑑定といいますが、獣医師は時折、咬傷を起こしてトラブルに巻き込まれている飼い犬の鑑定依頼を受けることがあります。私が過去に依頼を受けた加害者の方が狂犬病予防接種をしていないという落ち度により、賠償などに関して不利な立場に追い込まれているケースを何度も見てきました。

本末転倒な話ですが、”狂犬病予防をしていない”ということは法律違反であるということだけに留まらず、犬との生活に潜む予想外のリスクを高める可能性があることも知っていただければと思います。
 

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狂犬病予防のシーズンになると、動物病院の診察室では、”うちのタロー、もう10歳だから狂犬病予防接種は受けさせたくないんだけど、大丈夫ですよね?”、”かわいそうだから狂犬病予防をしないようにできる書類をもらえませんか?”などという話が毎年、繰り返されるものです。
私自身、室内飼育の老チワワの飼い主の1人ですから、こういった飼い主さんの心情は個人的にはとてもよく理解できますが。。。

狂犬病予防接種をやりたくない”というご相談には獣医師として、ことあるごとに予防の義務を丁寧に説明を申し上げるのですが、なんだか納得いかないという気持ちを投げかけられることも少なからず経験いたします。
インターネット上でも「個人的事情」をはじめとする不要論、業界利権だとか「副作用で多数が犠牲になっている」などのデマに至るまで様々なものがみられます。

否定的なものの一部にはページビューやアフェリエイト等のために注目されやすい極論で煽るようなサイトも見受けられますが、こうしたことも含めて現行の狂犬病予防の運用の仕組みを不満に感じている方がそれなりの数いらっしゃる現れといってもいいのかもしれません。

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たくさんの意見があるのはもちろんよいことでしょうが、我々獣医師国家資格をもらって仕事をしておりますので、狂犬病予防法に基づく予防の必要性を説明してその促進するという責務を負っています。この点には議論の余地はありません。
こうしたことは税理士さんが「税法」による納税の義務を説明したり、自動車の整備工場が車検の必要な車の所有者に「道路運送車両法」に基づく車検の義務を説明することと何ら変わらないものです。

上記のタロー君に関してのご相談を獣医師に投げかけることはつまり、”もう年だし税金もきついから今年から納税しなくて大丈夫かな?”、と税理士に尋ねたり、”クルマはあまり乗らないから車検を延期できる書類を書いてくれ”、と整備工場に直談判することと同様に意味がないことであるとお察しください。。。

法律的義務などというものは、個人的な心情で納得いかないとか面倒だと思いながらも、法律違反によるペナルティや不都合ゆえに従わざるを得ないものでしょう。狂犬病予防も表面上は業界の悪習や利権のように見える部分があるのかもしれませんが、これも国が定める国民の義務のひとつでしかありません。

なぜか狂犬病予防の「是非の矢面」に立たされることが多い獣医師ではありますが、我々には狂犬病予防法の解釈を変えたり、凌駕するような超法規的なパワーなんてものはそもそも持ち合わせていないということ、狂犬病予防事業獣医師にとっても「義務」であることも、ご理解いただければと思います。

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では「狂犬病」とはいったいどういった病気で、なぜ犬の予防接種が必要なのでしょうか?

狂犬病診断・治療の非常に困難なウィルス感染症で、毎年全世界で5万人以上が死亡する重大な人獣共通感染症、人間と動物の間で起こる感染症のひとつです。
日本国内ではすでに撲滅されており過去の感染症となりましたが、戦中戦後の混乱期には数多くの死者を出して猛威を振るいました。現在でも世界中で発生しており、アジア、アフリカ、南米が流行地域になっています。

狂犬病は一旦発症してしまうと有効な治療がなく、その死亡率は限りなく100%というなんとも恐ろしい病気です。
さらに症状が出るまでの潜伏期間が1~3か月と長いために感染に気付きにくく、その病気に感染したという診断に至らず、しばらく経過した後に発症して「けいれん」や「マヒ」をはじめとする狂犬病に特有な激しい脳神経症状を起こして、急速に死に至ります。

感染の疑いのある場合には暴露後(ばくろご)ワクチンを何度も接種してその発症を防ぐしかありません。2012年、米国で8歳の少女が奇跡的に狂犬病発症した後に生還したことが大きなニュースになりましたが。こうした例は記録の上で10人に満たない稀有なものです。

ー> 狂犬病から生還した少女―米国

狂犬病インフルエンザなどのように人から人への感染を引き起こさないため、現在の国内での感染症対策では優先度は高くありません。ただし、罹ってしまった場合の死亡率は悪名高いエボラ出血熱ウィルスなど、あらゆるウィルス感染症を上回り、”最も死亡率の高い病気”としてギネスに記載もあるということに驚かれる方は多いのではないのでしょうか。

狂犬病は国内での発生は昭和31年以降は公式には記録がありません。このため日本は数十年の長期にわたって狂犬病清浄国となっておりますが、平成18年にフィリピンより帰国した男性が現地で狂犬病ウイルス感染し、帰国後に発症死亡したことが確認されています。

また、昨年9月に日本と同様に清浄国であったお隣の島国、台湾での発生が認められました。台湾での発生は海外からの侵入ではなく、野生動物(イタチアナグマ)によって長い年月、保持されていた狂犬病ウィルスが突如として犬に感染したものでした。狂犬病ワクチンの不足も手伝って台湾社会を震撼させたのはまだ記憶に新しいニュースでしょう。

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多くの方が「狂犬病」と聞いて想像されるイメージはおそらく下のイラストのような犬の姿ではないかと思います。

ところが、こうしたイメージは犬での狂犬病という病気を単純化したものとしては正しくもあるのですが、この病気の本当の理解や予防啓発という意味では誤ったメッセージを発する可能性があります。

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つまり、狂犬病と聞くと、”犬の病気だから人間には関係ないのでは?”という類の病名による勘違いが多く見受けられるということです。それが転じて「狂犬病が発生していないのに狂犬病予防接種が何でうちの子に必要なの?」と考える方が多くいらっしゃるのでしょう。

狂犬病は人間生活に近い動物である犬が人間への感染の橋渡しをすることが多い伝染病です。日本語で「狂犬」となっているため、犬の病気?であるとか、犬だけが関係するものという誤解がしばしば生じています。
狂犬病」は英語では「Rabies」ですが、そこに「犬だけの病気」という意味合いはありません。日本語へ翻訳する際に生じてしまった表現上の誤りがその理由です。

狂犬病の実態は人間生活に身近なのみならずなどの伴侶動物牛馬などの家畜げっ歯類などの野生動物を含めた「すべての哺乳類鳥類に幅広く感染を起こし、そうした媒介動物が人間社会に脅威を与える伝染病です。
各国で、どんな動物が狂犬病もしくは、「狂〇〇病」というかたちで脅威となっているのかはそれぞれ随分と異なります。下図をご覧になってみてください。

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※図は厚生労働省のホームページより引用しました。
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犬への狂犬病予防接種は人への感染機会の多い犬を予防することで、再び狂犬病が侵入した時に飼い犬の集団免疫によって、その蔓延を阻止するための手段です。

つまり、現在の狂犬病予防法で求められている狂犬病予防接種接種をした犬1頭への狂犬病感染を防ぐことではありません。犬の集団から人間社会への感染経路を絶つことこそがその目的なのです。
こうした仕組みをかたちづくるために、法律が定める義務的予防接種として飼い主さん達に課しているというものです。

「高齢」、「かわいそう」、「お金をかけたくない」などの個人的理由で予防接種をしないという選択権は飼い主さんにはありません。いわば罰則を伴う社会責任のひとつと言えるでしょう。

我が国で狂犬病予防が犬のみに義務付けられているのは過去に蔓延した狂犬病感染経路や、狂犬病予防法によりそれを根絶した実績があり、それが理にかなっているためです。

例えば、発生国の米国では犬だけではなく猫に対して接種義務があったり清浄国のイギリスのように義務はない代わりに、感染を疑う動物の徹底排除とする国もあるなど、狂犬病を蔓延させないための手段やルールは国により異なっており、優劣のつく問題ではありません。

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狂犬病予防接種を義務化していない西欧諸国や予防そのものを禁止している豪州を例に出して、日本の予防行政の「後進性」が動物愛護と絡めてしばしばやり玉に上がります。
しかし、国としての対応はその国が狂犬病の侵入に際して、どの点を厳格にして狂犬病のリスクに向き合うと決めたかの違いでしかありません。当然、個人の心情としての動物愛護云々とも無関係なことです。

わが国では狂犬病ワクチンによる平時からの抑止を選んでいますが、一見して煩わしくみえるこうした仕組みは、緊急時には「ワクチン済みの犬の生存を許す」という暗黙の了解を与えるものでもあるでしょう。
一方で義務化をしていない西欧諸国の場合に、合理主義の彼の国々ではその対応がどのようなものになるのか想像してみてもいいかもしれません。

動物及び人に関わる重大な感染症としては、時折ニュース報道などで騒がれる鳥インフルエンザなどが代表的ですが、その発生時には動物には治療はもちろんのこと、ワクチンさえ使われることはありません。
重大な動物の感染症を封じ込めるという目的のため、発症した動物だけではなくその疑いのある動物、さらにその地域の健康な動物を含めての殺処分が広範囲に行われるのはご存知の方もいらっしゃるかもしれません。動物たちにとってみればまさに手段選ばずのこうした事実を私たちは感情論抜きにして受け止めなければなりません。

つまり、切迫した感染症の蔓延を防ぐために、人間社会は動物達をどのように扱うか?ということに行き着くでしょう。次回の狂犬病の再流行の場合にはいかなる対応となるでしょうか?その時々の社会情勢次第ではあるでしょうが、こうした例えは決して極論ではないのです。

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人や動物の国際間の行き来がより頻度を増した現在では、国内への狂犬病の侵入の恐れはむしろ増大しているのが現状です。

わが国では海外から見境なく輸入される様々な種類の愛玩動物に対して、その検疫体制は決して充分とはいえるものではありません。むしろ、狂犬病が予想外の動物や経路から侵入することを常に想定しなければならないのが現状です。
もしかしたら既に国内に侵入して野生動物の間で犬や人間への感染の機会をうかがっている状態かもしれないのです。

さらに、日本国内では狂犬病ワクチン接種率が年々低下して、その実態はおおよそ4割を下回っています。これは国連世界保健機関WHO)が勧告している狂犬病の流行を防ぐために最低限必要とされる接種率70%を大きく下回る予防水準です。

狂犬病は撲滅された過去の病気だから、もう日本では発生しないだろうという楽観的な根拠は全くありません。

犬は太古の昔から、時代とともにそのかたちを変えながら常に人間の最良の友であるとよく言われます。しかし、その一方で、時には狂犬病という恐ろしい感染症をもたらす危険な隣人にもなり得る存在だということを私たちは忘れるべきではないでしょう。

最後に下の図をご覧になってください。赤とピンクで塗られた地域は狂犬病が現在発生し続けている地域です。それと比べると日本をはじめとする青い色の狂犬病清浄地域はわずかでしかないという現実をご理解いただき、狂犬病予防の重要性をあらためて考えてみられてはいかがでしょうか。
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※図は厚生労働省のホームページより引用しました。

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文責:あいむ動物病院 西船橋 病院長 井田 龍

#猫バンバン

冬真っ盛りです。
連日、寒さが続いて外に出るのもちょっと億劫になっている方も多いのではないでしょうか?もちろん、屋外生活の猫たちにも、我々よりさらに過酷なかたちでその季節が訪れています。
この季節、屋外生活の猫はできるだけ暖かく安全そうな場所を探し回り、そうした場所に身を潜めていることでしょう。(下の写真は近所の駐車場の常連さん達です。)

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ところで、ドライバーの皆さん、車に乗ろうとドアノブに手をかけた途端に車の下から猫が慌てて飛び出してくるのはよく目にする光景だと思います。突然ですからびっくりしますよね。
車体の陰は猫の外敵から身を隠しやすい場所であり、特に冬季には車の余熱が残る場所は寒さしのぎの避難先にもなっていることはご存知の方も多いでしょう。

”エンジンがかかれば、猫は逃げちゃうでしょ?”

もしかしたら、多くの方は漫然とそう思っているのではないでしょうか?

まさか、エンジンルームに猫が入っているなんてことが想像できず、エンジンをかけている方がほとんどなはずです。毎日、膨大な数にのぼる「まさか」のうちの幾つかが悲劇を生み、その都度ひとつの命が危機に見舞われています。

獣医師であればすべてといっていい程、こうした悲劇の猫たちの姿を多かれ少なかれ必ず忘れ得ない記憶として残しているものです。
エンジンルームの隙間でタイミングベルトなどに巻き込まれて動物病院に運ばれてくる猫の状況は一般の方にはまさに正視に耐えない状態であることも数多く経験します。
生後、まだ数か月程度の子猫の被害が目立つのですが、仔猫は体が小さいため狭い隙間に入りこみやすいということと、まだ経験が少なく車の危険性を学習できずに逃げ遅れるなどの理由からではないでしょうか。

統計などありませんが、病院に連れて来られることもなく、もしくはその場で犠牲となっている猫はかなりの数に上ることは間違いありません。
動物病院にいらっしゃる自動車修理関係の飼い主さん達からは、猫がエンジンに巻き込まれて持ち込まれる車両は多いという話を実際に何度も聞いたことがあります。

ー>「JAF、クルマ何でも質問箱、トラブル」

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社会の片隅に埋もれてしまっているこのような実態に対して、我が国を代表するグローバルな自動車メーカーである、NISSANが光を当て続けています。この日産自動車が推進するCSR(企業の社会的責任)事業の一環?として、生活に身近な猫の悲劇を防ぐために継続的な啓発活動を行っていることを皆様はご存知でしょうか。
毎年、冬季に日産自動車のホームページやFacebook、Twitterなどでそのような啓発を見かけた方もそれなりにいらっしゃると思います。

「猫バンバン」という標語は、車のエンジン始動の前にボンネットを”バンバン”して猫をエンジンルームから追い出す行為を指します。広い意味では車体の下やタイヤハウスなどの物陰に潜んでいる猫に”危ないぞ”というサインを送って、猫を危険から遠ざけましょうという意味合いも含むものと思います。

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実際にはボンネットなど車体をバンバンしたり、ドアの開閉を繰り返したような場合には猫が恐怖を感じてさらに奥へと逃げ込んでしまうという指摘もあるのは確かです。
最終的ににボンネット開けてエンジンルームまでしっかりと確認する必要もあるのかもしれませんし、それでも見つからない場合さえあるようです。
エンジンルームなんて滅多に見ないといというユーザーも多い中、そうした可能性の問題まで対策を求めると「猫バンバン」自体のハードルがとても高いものになってしまいますからそれは考えものです。

完璧を期すのはなかなか難しいものですが、少なくともこうした事実や最低限取るべき行動を多くのドライバーがシェアすれば、全てではないものの痛ましい事故が多少は減る方向には向かうのではないでしょうか。

不充分かもしれないけれど、とにかくやってみましょうということはとても大事なことです。

ー>「猫バンバン」とは?(Wikipedia)
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企業が収益と一見無関係にみえる事業を行うことを単なるイメージ戦略のひとつといえばそれまでですが、大小の社会への貢献を表明するために多くの企業がそういった事業を行うご時世です。
社会貢献を行う企業から消費者へのメッセージは誰もが受け入れらえれ、わかりやすく印象に残るものでなければならないでしょう。

そういった意味で「猫バンバン」というワンフレーズによる、インターネットを賢く利用した啓発活動を選んだ日産自動車の着眼点には素晴らしいものがあると思います。
多額の費用をかけずとも、痛ましい猫の死への世間の認知度を上げるという社会貢献も果たしつつあるでしょうし、自社のイメージアップにもそれなりに成功したのではないでしょうか。

さらに今後の展開として「猫バンバン」という呼びかけだけに留まらず、車のあり方に関わるような何かより実効性のある対策があれば文句なしの出来栄えとなるでしょう。
残念ながら車側のコストアップにつながるような対策のハードルはけた違いに高いと言わざるを得ませんが、それはその時点で動物愛護の視点の問題ではなくなるということでしょうから致し方ありません。

「猫の侵入による外的要因による故障」が車の品質問題だという認識が消費者、それも世界的に起こらない限りはコスト競争に血眼になっている製造業にその選択をさせるのは難しいのは確かなことでしょう。
まあ、購入の際にディーラーオプション品として、猫の侵入を防ぐような装置などがあれば、「猫バンバンプロジェクト」と合わせて日本国内ではそれなりの需要はあるかもしれませんが。。。

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この「#猫バンバンプロジェクト」に好意を感じるような潜在顧客層は普段から猫に何らかの愛情や関心を感じているか、それが昂じて猫を飼っているという社会全体から見ると多いとはいえ限られた人々と言えるでしょう。

猫好き脳のフィルターを通して見ると、そんなことないのでは?と感じるかもしれませんが、実際には猫の飼育世帯率はわが国では昨今の「ネコノミクス」などという造語の話題性にも関わらず世界的に見ても低いわずか9.9%でしかありません。
(2016年、一般社団ペットフード協会調査による)

一方で、さまざまなレベルの「猫嫌い」は猫好きな層に対して無視できないほどの割合で存在していると思われます。そうした無関心以下の層に対してはこのプロジェクトは訴求力はおろか、場合によって嫌悪感さえ生じかねません。

また、さらにこの話題は猫好きに対しても、かわいらしい猫のキャラクターに隠れて表立っては表現されないものの、車という自社が製造しているプロダクトが引き起こす可能性のある猫の死などの凄惨性の強いネガティブなイメージを伴っています。

強調しすぎれば、なんでも他責の世の中(特に企業には)ですから、藪蛇的にあらぬ方向から話が自社製品の問題に及んだり、なぜ対応をユーザー任せにするのか?などという責任の一端を負わされかねない、なんてこともあるかもしれません。

とりわけ猫にシンパシーのない層にとっては迷惑な猫によって大事な車の価値が損なわれたり、事後処理や故障への金銭的、精神的負担を生じる可能性のある問題でもあるわけですから。。。

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このプロジェクトが、その受け手によるマイナス面を持っているのかどうかは実際には分かりません。
いずれにせよ日産自動車が事故に巻き込まれる猫に自社プロダクトが関係する可能性がある、という微妙なリスクをとりつつこうした活動を継続的に行うということは意義深いものがあると思います。

万人受けを狙うばかりに「木を植える」ような優等生的な活動が人や資金の投入に見合わずイメージ戦略としていまひとつであったり、差別化できずに金太郎飴的に埋もれてしまったりとイメージづくりとはなかなか大変なものでしょうが、「猫バンバン」がターゲット層に与える印象はそうしたものとは対照的です。
日産自動車の判断はココと決めた層には非常に分かりやすく強い印象を残すことができるという点でイメージ戦略とはこうあるべき、といういいお手本といえるのかもしれません。

今後の展開としてあるかどうかわかりませんが、もし、こうした取り組みがメーカー1社にとどまらず業界全体に、さらに異業種などをと巻き込んで起これば「我々、猫が好きでたまらない層」に留まらず、ちょっとだけですが世の中が明るくなるような気がいたします。。。

何やら余談が長くなってしまいましたが、さて、皆様いかがお感じになるでしょうか?
ご興味のある方はぜひ下のリンクをぜひ訪れてみてください。

ー>「のるまえに猫バンバン」
  (日産自動車のサイトへリンクします)

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文責:あいむ動物病院西船橋
病院長 井田 龍

診療時間

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年中無休
平日は朝8時から診療します
※年末年始・お盆は診療時間が短縮になります。
※水曜日、13時以降は手術・処置のため休診です。

047-402-3700(予約制)

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※緊急の場合でもご来院前にご連絡ださい。

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あいむ動物病院 西船橋スタッフ